40代から始める!Dr.マイク式「失敗しない体作り」5つの黄金法則 – 科学的根拠で生涯現役ボディへ
「最近、なんだか体力が落ちてきたな…」
「若い頃のように無理がきかないし、自己流のトレーニングで怪我でもしたらどうしよう…」
「健康診断の数値も気になるし、そろそろ本気で体を変えたいけど、情報が多すぎて何から始めればいいのか分からない…」
40代を迎え、こんなお悩みを抱えていませんか? 大丈夫です、あなただけではありません。多くの方が、年齢とともに訪れる体の変化や、溢れる健康情報の中で、本当に自分に必要なものを見つけ出せずにいます。
しかし、諦めるのはまだ早いです! 今回ご紹介するのは、数々のエリートアスリートや一般の方々の肉体改造を成功に導いてきた「RP Strength」の著名な科学者でありコーチでもあるDr.マイク・イズラテル氏が、自身の20年以上にわたるトレーニング経験から導き出した、「トレーニング初期に正しく理解しておくべき5つの黄金法則」です。
これらの法則は、彼が「キャリア初期に正しく理解していた」と語るほど普遍的かつ強力なものであり、流行り廃りの激しいフィットネス業界において、一貫して結果を出し続けるための確かな羅針盤となります。特に、体が変化しやすく、無理も禁物な40代以降の方々にとって、これらの原則を理解し実践することは、安全かつ効果的に理想の体を手に入れ、生涯にわたる健康を築くための最重要課題と言えるでしょう。
この記事では、以下のDr.マイク氏のYouTube動画を参考に、彼の語る「5つの黄金法則」を、40代の皆さんが具体的にどのように日々のトレーニングに取り入れられるか、科学的な知見も交えながら、できる限り詳細に、そして分かりやすく解説していきます。
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参考動画: “5 Training Principles I Got Right Early, You Should Too!”
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投稿者: RP Strength (Dr. Mike Israetel)
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URL: https://youtu.be/tC4qy8eyc6w?si=5ww-F2jwWAWXigE0
この記事を最後までお読みいただければ、あなたはもう情報に迷うことはありません。40代からのボディメイクを成功させるための確かな知識と具体的な行動指針が手に入り、自信を持ってトレーニングに取り組めるようになるでしょう。そして、それは単に見た目が変わるだけでなく、エネルギッシュな毎日、向上する健康指標、そして何よりも自分自身への誇りへと繋がっていくはずです。
さあ、Dr.マイク氏の知恵を借りて、生涯現役でいられる最高の体作りを始めましょう!
法則1:常に進化を求める「プログレッシブオーバーロード(漸進性過負荷)」の徹底
筋肉を成長させ続けるためには、常に昨日より少しでも重いものを持つ、もしくは少しでも多くこなす努力が不可欠です。これが「プログレッシブオーバーロード」の原則です。
まず最初にDr.マイク氏が挙げたのは、プログレッシブオーバーロード、日本語で言うと「漸進性過負荷の原則」です。これは筋力トレーニングにおける最も基本的な、そして最も重要な原則の一つと言っても過言ではありません。
「トレーニングのポイントは、常にバーベルの重量を5~10ポンド(約2.2~4.5kg)増やしたり、レップ数(回数)を1つでも多くこなしたりすることだと思っていた」とDr.マイク氏は語ります。彼はトレーニングを始めた初日から、この「昨日よりも少しでも強く」という考え方を直感的に理解し、実践していたそうです。
なぜプログレッシブオーバーロードが重要なのか?
私たちの体は非常に賢く、環境に適応する能力を持っています。トレーニングとは、体に「今のままではこの負荷に対応できないぞ」というストレスを与える行為です。このストレスに対応するために、体は筋肉をより強く、より大きく成長させようとします(これを超回復と呼びます)。
しかし、同じ負荷でトレーニングを続けていると、体はその負荷に慣れてしまい、「これ以上成長しなくても大丈夫だ」と判断してしまいます。これが、いわゆる「停滞期(プラトー)」の原因の一つです。この停滞を打破し、継続的な成長を促すためには、体に常に新しい刺激、つまり「より大きな負荷」を与え続ける必要があるのです。
40代以降の方にとって、この原則は特に重要です。年齢とともに筋肉量は自然と減少しやすい傾向にあります(これをサルコペニアと呼びます)。しかし、適切な負荷でトレーニングを継続することで、筋肉量の維持はもちろん、増加させることも十分に可能です。プログレッシブオーバーロードを意識することで、このサルコペニアの進行を遅らせ、活動的な体を保つことができるのです。
Dr.マイク氏の具体的な実践例
彼は、アーノルド・シュワルツェネッガーの著書『Education of a Bodybuilder』を読み、常に少しずつペースを上げていくことの重要性を学んだと語っています。その具体的なエピソードとして、ランジのエピソードが印象的です。
「両手に120ポンド(約54kg)のダンベルを持ってランジをしても、20レップ以上こなせるようになってしまった。だから、バックパックに60ポンド(約27kg)の重り(25ポンドプレート2枚と10ポンドプレート1枚)を詰めて、それを背負ってランジをしたんだ。見た目は馬鹿げているかもしれないけど、もっと、もっと、という気持ちが大事だった。」
この「もっと、もっと」という精神は、単に物理的な限界を超えるだけでなく、「自分にはこれ以上無理だ」という精神的な壁を打ち破る上でも非常に効果的だったと彼は言います。多くの場合、私たちの成長を妨げているのは、肉体的な限界ではなく、この「メンタルのブレーキ」なのです。
40代がプログレッシブオーバーロードを実践する際の注意点
もちろん、40代以降の方がプログレッシブオーバーロードを追求する際には、若い頃と同じようなペースで進めるのは賢明ではありません。以下の点に注意しましょう。
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「少しずつ」が鍵: Dr.マイク氏も「5~10ポンド、または1レップ」と語っているように、急激な負荷の増加は怪我のリスクを高めます。特に40代以降は関節や腱の回復が若い頃より遅くなる傾向があるため、焦らず、小さな進歩を積み重ねることが重要です。例えば、先週8レップできたなら今週は9レップを目指す、前回50kgでできたなら次回は51kg(もしジムに細かい重量があれば)や52.5kgに挑戦するなど、ごくわずかな増加で十分です。
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フォームを最優先: 重量を追い求めるあまり、フォームが崩れてしまっては本末転倒です。正しいフォームで目標回数をクリアできて初めて、次のステップとして重量や回数を増やすことを考えましょう。
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体調と相談する: その日の体調が優れない場合は、無理に負荷を上げる必要はありません。時には維持、あるいは少し負荷を落としてでも、トレーニングを継続することの方が重要です。
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記録をつける: トレーニングノートやアプリなどを活用し、各種目の重量、回数、セット数を記録しましょう。これにより、客観的に自分の成長を把握でき、次の目標設定にも役立ちます。
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「感覚」だけに頼らない: 「今日は調子がいいから」と感覚だけで負荷を決めず、記録に基づいて計画的に負荷を上げていくことが大切です。Dr.マイク氏も「感覚だけに頼らず、積極的に少しずつ負荷を増やしていくこと」を推奨しています。
プログレッシブオーバーロードの方法の多様性
負荷を増やす方法は、重量を増やすだけではありません。以下のような様々な方法で過負荷をかけることができます。
過負荷の種類 | 具体的な方法 | 40代へのポイント |
重量の増加 | バーベルやダンベルの重量を少しずつ増やす。 | 最も基本的な方法。無理のない範囲で、最小単位で増やすことを心がける。 |
レップ数(回数)の増加 | 同じ重量で、前回よりも多くの回数をこなす。 | 重量を変えずに成長を促せる。フォームが崩れない範囲で。 |
セット数の増加 | 同じ重量・回数で、セット数を増やす(例:3セットから4セットへ)。 | 全体のボリュームが増えるため、回復とのバランスを考慮する。 |
休憩時間の短縮 | セット間の休憩時間を短くする。 | 心肺機能への負荷も高まる。持久力向上にも繋がるが、無理は禁物。 |
動作スピードの調整 | 例えば、下ろす動作(エキセントリック)をよりゆっくり行う。 | 筋肉への刺激の質が変わる。TUT(Time Under Tension:筋肉の緊張時間)を意識する。 |
トレーニング頻度の増加 | 特定の部位のトレーニング頻度を増やす(例:週1回から週2回へ)。 | 回復が追いつく範囲で。全身のバランスも考慮する。 |
運動範囲(ROM)の拡大 | より深くしゃがむ(スクワット)、より広く腕を動かすなど、可動域を最大限に使う。 | 関節に無理のない範囲で。柔軟性も重要になる。 |
プログレッシブオーバーロードは、ボディメイクの旅におけるエンジンです。このエンジンを正しく、そして継続的に動かし続けることで、40代からでも確実に体は変わっていきます。
法則2:強固な土台を築く「コンパウンド種目(基本種目)」の絶対的重視
スクワット、デッドリフト、ベンチプレスといった複数の大きな筋肉を同時に鍛えるコンパウンド種目は、筋力とサイズの土台を作る上で最も効率的であり、トレーニングプログラムの核とすべきです。
Dr.マイク氏が次に強調したのは、コンパウンド種目(多関節種目)をトレーニングの中心に据えることの重要性です。彼は、プルアップ、ベンチプレス、ショルダープレス、スクワット、デッドリフト、ロウイングといった種目を「宗教的に崇拝するほど」重視していたと語っています。
これらの種目は、文字通り複数の関節と多くの筋肉群を同時に動員するため、単一の関節と筋肉をターゲットにするアイソレーション種目(例:アームカール、レッグエクステンション)と比較して、より大きな筋力発揮と成長ホルモンなどのアナボリックホルモンの分泌を促す効果が高いとされています。
なぜコンパウンド種目が重要なのか?
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効率性: 限られた時間の中で全身を効率よく鍛えることができます。特に忙しい40代にとって、時間効率の良さは大きなメリットです。
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全身の筋力向上: 主要な大きな筋肉群を一度に刺激するため、全身の基本的な筋力が向上します。これは日常生活での動作改善や、他のスポーツパフォーマンス向上にも繋がります。
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ホルモン分泌の促進: 高重量を扱い、多くの筋肉を動員するコンパウンド種目は、テストステロンや成長ホルモンといった筋肉の成長に不可欠なホルモンの分泌をより効果的に刺激すると言われています。40代以降はこれらのホルモンレベルが自然と低下傾向にあるため、コンパウンド種目による刺激は非常に有益です。
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ある研究では、スクワットのような多関節運動は、レッグプレスのような単関節運動と比較して、急性のアナボリックホルモン(テストステロン、成長ホルモン)の応答が大きかったことが示されています (Shaner et al., 2014)。
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強固な土台作り: Dr.マイク氏が言うように、「しっかりとした筋力とテクニックの基盤ができてしまえば、他のより細かいアイソレーション種目やマシンエクササイズは後から容易に取り入れられる」のです。家を建てる際に、まず頑丈な基礎を作るのと同じです。
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「分析麻痺」の回避: 世の中には無数のエクササイズが存在し、情報過多の現代では「どれをやればいいのか分からない」という「分析麻痺(Analysis Paralysis)」に陥りがちです。Dr.マイク氏は、「基本的な種目に固執し、明確な理由と必要性が生じた時に初めて他のエクササイズを徐々に導入する」というアプローチで、この罠を回避してきたと語ります。これは、特に情報に振り回されやすい初心者や、久しぶりにトレーニングを再開する40代の方にとって、非常に重要な視点です。
代表的なコンパウンド種目とターゲット筋群
種目名 | 主なターゲット筋群 | 補助的な筋群 |
スクワット | 大腿四頭筋、ハムストリングス、大臀筋 | 脊柱起立筋、腹筋群、内転筋群 |
デッドリフト | 脊柱起立筋、ハムストリングス、大臀筋、広背筋、僧帽筋 | 大腿四頭筋、前腕筋群、腹筋群 |
ベンチプレス | 大胸筋、三角筋前部、上腕三頭筋 | 広背筋(安定のため)、前鋸筋 |
オーバーヘッドプレス | 三角筋(特に前部・中部)、上腕三頭筋 | 僧帽筋、体幹部 |
ベントオーバーロウ | 広背筋、僧帽筋、菱形筋、三角筋後部 | 上腕二頭筋、脊柱起立筋 |
プルアップ(懸垂) | 広背筋、僧帽筋下部、菱形筋、上腕二頭筋、前腕筋群 | 大円筋、三角筋後部 |
40代がコンパウンド種目に取り組む際のポイント
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フォーム習得が最優先: コンパウンド種目は多くの筋肉を動員する分、フォームが複雑で、間違ったフォームで行うと怪我のリスクが高まります。特に40代は関節への配慮が必要です。まずは軽い重量で正しいフォームを徹底的に習得しましょう。専門のトレーナーに見てもらうのが理想的です。
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無理のない範囲で: 最初から高重量を追い求める必要はありません。正しいフォームでコントロールできる重量から始め、徐々に負荷を上げていきましょう。
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ウォーミングアップを念入りに: 関節や筋肉をしっかり温め、可動域を確保してからメインセットに入りましょう。ダイナミックストレッチや、その日行う種目を軽い重量で行うのが効果的です。
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マシンやバリエーションも活用: フリーウェイトのコンパウンド種目が難しい場合や、特定の関節に不安がある場合は、スミスマシンや各種マシンを活用するのも良い選択です。例えば、バーベルスクワットが難しいならレッグプレスマシン、バーベルベンチプレスが不安ならチェストプレスマシンなど、代替種目はあります。
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アイソレーション種目とのバランス: コンパウンド種目をトレーニングの核としつつ、必要に応じて弱点部位の強化や、より細かく筋肉を追い込むためにアイソレーション種目を補助的に取り入れるのは有効です。Dr.マイク氏も「後から他の種目で洗練させていくことができる」と述べています。
コンパウンド種目は、あなたの体を内側から強くし、見た目にもたくましい変化をもたらすための最短ルートの一つです。基本に忠実に、焦らず取り組んでいきましょう。
法則3:怪我を防ぎ効果を高める「正しいテクニック」の習得と実践
正しいテクニック(フォーム)は、トレーニング効果を最大化し、怪我のリスクを最小限に抑えるために絶対不可欠です。特に40代以降は、これを疎かにしてはいけません。
Dr.マイク氏は、トレーニングキャリアの初期(トレーニング開始から4年後、中級レベルに差し掛かる頃)に、パワーリフティングを通じて正しいテクニックの重要性を痛感し、それを自身のトレーニングに厳格に適用するようになったと語っています。
「高校時代には誤ったフォームで肩を怪我した経験もある」と正直に告白している彼ですが、パワーリフティングの競技基準(例:スクワットは少なくともパラレル以下まで深くしゃがむ、ベンチプレスではバーを胸にしっかりつける、デッドリフトでは背中を真っ直ぐに保つなど)に触れることで、正しいフォームとは何かを具体的に理解し、その後の数十年にわたる一貫した成長と怪我からの安全を守る礎となったそうです。
なぜ正しいテクニックがそれほどまでに重要なのか?
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怪我の予防: これが最も重要な理由です。間違ったフォームは、関節、腱、靭帯に不必要なストレスをかけ、急性の怪我(捻挫、肉離れなど)や慢性の痛み(関節炎、腱鞘炎など)を引き起こす可能性があります。40代以降は、若い頃に比べて組織の修復能力が低下しているため、一度怪我をすると回復に時間がかかり、トレーニング計画全体に大きな影響を与えかねません。Dr.マイク氏も「テクニックが未熟だった最初の3年間の方が、その後の10年間よりも多くの怪我をした」と述べています。
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効果の最大化: 正しいフォームでエクササイズを行うことで、ターゲットとする筋肉に的確に刺激を与えることができます。フォームが崩れると、本来使われるべき筋肉ではなく、他の補助的な筋肉や関節が代償的に働いてしまい、トレーニング効果が薄れてしまいます。
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効率性の向上: 正しいテクニックは、エネルギーの無駄なロスを防ぎます。より効率的に力を発揮できるようになるため、同じ努力でもより高いパフォーマンス(より重い重量、より多くの回数)に繋がります。
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長期的な継続性の確保: 怪我なくトレーニングを続けられれば、それだけ長期間にわたって体を鍛えることができます。正しいテクニックは、まさに「継続は力なり」を体現するための基盤です。
正しいテクニックを習得するためのステップ
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学ぶ: まずは信頼できる情報源から正しいフォームを学びましょう。専門書、質の高いオンライン動画(Dr.マイク氏のRP Strengthチャンネルも非常に参考になります)、あるいは経験豊富なトレーナーからの指導が有効です。
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軽い重量で練習する: いきなり重い重量で試すのではなく、バーのみ、あるいは非常に軽いダンベルを使って、鏡を見ながらフォームを確認し、体に覚え込ませます。
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動画で客観視する: 自分のトレーニング風景をスマートフォンなどで撮影し、後から見返してみましょう。自分ではできているつもりでも、客観的に見ると改善点が見つかることがよくあります。
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専門家に見てもらう: 可能であれば、資格を持ったパーソナルトレーナーにフォームチェックをしてもらうのが最も確実で効果的です。彼らは個々の体の特徴や柔軟性に合わせたアドバイスをしてくれます。
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焦らない: 正しいテクニックの習得には時間がかかります。一朝一夕に完璧になるものではありません。根気強く、一つ一つの動作を丁寧に確認しながら練習を重ねましょう。
40代がテクニック習得で特に意識すべきこと
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関節への優しさ: 膝、腰、肩など、負担がかかりやすい関節の動きを特に意識し、衝撃を和らげるようなスムーズな動作を心がけましょう。
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可動域(ROM)の確認: 年齢とともに柔軟性が低下している場合もあります。無理のない範囲で、しかしできる限り大きな可動域で動作を行うことが理想です。ストレッチやモビリティエクササイズも並行して行いましょう。
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体幹の安定: どんなエクササイズにおいても、体幹(腹筋群、背筋群)を安定させることが重要です。これにより、四肢の動きがスムーズになり、腰などへの負担も軽減されます。
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呼吸法: 力を入れる時に息を吐き、力を抜く時に息を吸うのが基本です。高重量を扱う際は、バルサルバ法(息を吸い込んで腹圧を高める方法)も有効ですが、血圧が上がりやすいため、高血圧の方は注意が必要です。
Dr.マイク氏が「良いテクニックで良いエクササイズを行う」ことが重要だと冒頭で述べているように、正しいテクニックは、あなたがこれから築き上げていく「生涯現役ボディ」の設計図であり、安全装置でもあるのです。
法則4:成功への唯一の道「トレーニングの一貫性(継続)」
どんなに優れたトレーニングプログラムも、どんなに完璧なテクニックも、継続しなければ意味がありません。一貫性こそが、結果を出すための最も強力な要素です。
Dr.マイク氏は、自身の一貫性について驚くべき事実を語っています。「トレーニングを開始して以来、1週間半以上ジムでの定期的なセッションを休んだのは、ヘルニア手術後の回復期間だけ」だというのです。これは、彼の成功がいかに「継続の力」に支えられているかを物語っています。
驚くべきことに、彼は「最初の2年間はトレーニングが苦痛で嫌いだった」とさえ言います。しかし、「何らかの理由でやらなければならない」という思いで続け、その結果、徐々に成果が現れ、約3年後にはトレーニングを心から愛するようになったそうです。
なぜ一貫性がそれほどまでに重要なのか?
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「塵も積もれば山となる」: トレーニングの効果は、一夜にして現れるものではありません。日々の小さな努力の積み重ねが、数週間後、数ヶ月後、そして数年後に大きな変化となって現れます。週に数回のトレーニングでも、それをコンスタントに続けることで、着実に体は適応し、成長していきます。
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習慣化の力: 一貫してトレーニングを続けることで、それが生活の一部となり、歯磨きのように自然な習慣となります。習慣化してしまえば、「今日は行こうかな、どうしようかな」と迷うエネルギーも減り、より楽にトレーニングを継続できるようになります。
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モチベーションの維持: 結果が出始めると、それがモチベーションとなり、さらにトレーニングを続ける意欲が湧いてきます。このポジティブなサイクルを生み出すためにも、最初のうちは意志の力で一貫性を保つことが重要です。
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体の適応プロセス: 筋肉の成長や筋力向上は、トレーニングによる刺激と、その後の適切な休息・栄養による回復・適応のサイクルによって起こります。このサイクルを途切れさせずに繰り返すことが、効率的な成長には不可欠です。
40代が一貫性を保つための具体的な戦略
仕事や家庭の責任が増え、自由な時間が限られがちな40代にとって、トレーニングの一貫性を保つことは大きな課題かもしれません。しかし、工夫次第で乗り越えることは可能です。
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現実的な目標設定: 最初から「毎日ジムに通う!」といった高すぎる目標を立てると、達成できなかった時に挫折しやすくなります。まずは「週に2回、30分でもいいから必ずトレーニングする」といった、確実に実行可能な目標から始めましょう。
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スケジューリング: トレーニングを重要なアポイントメントとして手帳やカレンダーに書き込み、他の予定と同様に優先順位を高く設定します。
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短時間でもOK: 「まとまった時間が取れないから今日はやめておこう」ではなく、15分や20分でも良いので、できる範囲で体を動かすことを意識しましょう。短時間でも集中して行えば効果はあります。
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トレーニング仲間を見つける: 友人や同僚、あるいはオンラインコミュニティなどで一緒にトレーニングする仲間を見つけると、互いに励まし合い、モチベーションを維持しやすくなります。
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楽しむ工夫をする: 好きな音楽を聴きながら、あるいは新しいエクササイズに挑戦してみるなど、トレーニング自体を楽しめるように工夫しましょう。Dr.マイク氏も最終的にはトレーニングを愛するようになったように、「楽しい」と感じることは継続の最大の秘訣です。
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完璧主義を捨てる: 時には予定通りにいかないこともあります。数日トレーニングができなかったとしても、そこで「もうダメだ」と諦めず、「また今日から再開しよう」と柔軟に考えることが大切です。Dr.マイク氏も「数週間程度の休みは問題ないが、数ヶ月単位で中断するのは避けるべき」とアドバイスしています。
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結果を記録し、振り返る: 体重、体脂肪率、扱える重量、体のサイズなどを定期的に記録し、自分の進歩を可視化しましょう。小さな変化でも実感できれば、それが大きな励みになります。
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プロの手を借りる: どうしても自分だけでは続けられない、あるいは何から始めていいか分からない場合は、パーソナルトレーナーに相談するのも一つの有効な手段です。彼らはあなたの目標やライフスタイルに合わせた計画を立て、モチベーション管理もサポートしてくれます。
Dr.マイク氏が「もしトレーニングがまだ好きでなくても、まずは週に2~3回でも良いので続けることが重要だ」と説いているように、最初の一歩を踏み出し、それを粘り強く続けること。それこそが、40代からのボディメイクを成功に導く、最も確実な道なのです。
法則5:マンネリを防ぎ成長を促す「適切なバリエーション」の導入
長期間同じトレーニングを続けることによる停滞や怪我のリスクを避け、モチベーションを維持するためには、数ヶ月ごとにトレーニング内容に適切な変化(バリエーション)を加えることが賢明です。
最後にDr.マイク氏が挙げた原則は、トレーニングへの適切なバリエーションの導入です。彼は、「何年もの間、全く同じエクササイズを同じ方法でやり続けることは、特定の部位への使いすぎによるオーバユース傷害のリスクや、精神的なマンネリ化(燃え尽き症候群)を招く可能性がある」と指摘しています。
確かに、あるエクササイズが非常に効果的だとしても、それを延々と繰り返していると、体はその刺激に慣れてしまい、成長が鈍化する「プラトー」に陥りやすくなります。また、同じ動作パターンを繰り返すことは、特定の関節や腱に負担が集中し、いわゆる「使いすぎ症候群」を引き起こす原因にもなり得ます。そして何より、いつも同じことの繰り返しでは、トレーニングが退屈に感じられ、モチベーションの低下に繋がりかねません。
Dr.マイク氏が実践したバリエーションの加え方
彼が推奨するのは、数日ごとや毎週のようにコロコロとエクササイズを変えるのではなく、「数ヶ月ごと」に、エクササイズが「古臭く」感じてきたタイミングで変化を加えるというものです。そして、その変化は必ずしも全く別のエクササイズに変えることだけを意味するのではなく、以下のような「微妙な変化」も非常に効果的だと語っています。
バリエーションの種類 | 具体的な方法の例 | 期待される効果 |
スタンスの幅 | スクワットでのナロー(狭い)、ミディアム(中間)、ワイド(広い)スタンス。 | 主に刺激される筋肉の部位が微妙に変わる(例:ワイドスタンスでは内転筋への刺激増)。 |
グリップの幅や種類 | プルアップでの肩幅、肩幅より少し広い幅、ワイドグリップ。オーバーハンド、ニュートラル、アンダーハンドグリップ。 | 同様に、主に刺激される筋肉の部位や関与度が変わる(例:アンダーハンドグリップでは上腕二頭筋の関与増)。 |
レップレンジ(回数域) | 5~10回の筋力向上メイン、10~20回の筋肥大メイン、20~30回の筋持久力メインなど。 | 刺激の種類を変え、異なる筋線維タイプへのアプローチや異なる生理学的適応を促す。 |
エクササイズの順番 | ベンチプレスを先に行うか、フライ(ダンベルフライなど)を先に行うかを数ヶ月ごとに変更。 | 優先的に鍛えたい部位や、疲労困憊した状態で別の種目を行うことによる新たな刺激。 |
エクササイズ自体の変更 | レッグプレスからハックスクワットへ、ダンベルショルダープレスからアーノルドプレスへなど。 | 同じ主要筋群をターゲットにしつつも、異なる角度や動作パターンで刺激を与える。 |
動作のテンポ | エキセントリック(下ろす動作)を3秒かけてゆっくり、コンセントリック(上げる動作)を1秒で素早く、など。 | 筋肉の緊張時間(TUT)を変化させ、異なる刺激を与える。特にエキセントリックの強調は筋肥大に効果的。 |
Dr.マイク氏は、過去にはハックスクワットの正しいやり方が分からず嫌いだった時期もあるとユーモラスに告白していますが、このようなバリエーションを数ヶ月ごとに取り入れることで、マンネリを防ぎ、安全性を高め、トレーニングを何十年も楽しく継続することができたと語っています。
40代がバリエーションを導入する際の考え方
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基本は崩さない: 法則2で述べたコンパウンド種目を軸にするという基本は変えず、その中でバリエーションを加えていくのが賢明です。頻繁にプログラムを根本から変えすぎると、何が効果的だったのか判断しにくくなります。
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体の声を聞く: 関節に違和感や痛みを感じ始めたら、それはバリエーションを考える良いタイミングかもしれません。同じ動作の繰り返しが原因である可能性があります。
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「飽き」も重要なサイン: トレーニングに対するモチベーションが低下してきたと感じたら、それはプログラムに新鮮味を加える時期かもしれません。新しい種目やアプローチは、新たな挑戦となり、楽しみを取り戻すきっかけになります。
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記録と比較: バリエーションを加えたら、それが自分にとってどのような効果をもたらしたかを記録し、比較検討しましょう。新しい刺激で再び成長が始まったか、関節の調子が良くなったかなど、客観的に評価することが大切です。
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ピリオダイゼーションの考え方: より計画的にバリエーションを取り入れる方法として、「ピリオダイゼーション」という考え方があります。これは、トレーニングの目的(筋力向上期、筋肥大期、筋持久力向上期など)に応じて、一定期間ごとにプログラムの構成(種目、ボリューム、強度など)を変化させていくものです。40代以降の方が長期的に成果を出し続けるためには、このような計画的なアプローチも有効です。
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例えば、筋肥大を目的とした数ヶ月のブロックでは10-15レップの中高回数でボリュームを重視し、次の数ヶ月は筋力向上を目的として5-8レップの低中回数で強度を重視する、といった形です。
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Dr.マイク氏が言うように、「一つのエクササイズから最大限の効果を引き出した後に、新鮮な気持ちで新しい刺激に取り組む」ことで、私たちは常に成長し続け、そして何よりもトレーニングを楽しむことができるのです。
まとめ:40代からのボディメイク成功への5つの鍵
今回ご紹介したDr.マイク・イズラテル氏が提唱する「5つの黄金法則」は、まさに40代以降の私たちが安全かつ効果的にボディメイクを進め、生涯にわたる健康と理想の体を手に入れるための道しるべです。
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プログレッシブオーバーロード: 常に昨日より少しでも強く。ただし、焦らず着実に。
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コンパウンド種目の重視: 全身を効率よく鍛え、強固な土台を築く。フォーム習得を最優先に。
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正しいテクニック: 怪我を防ぎ、効果を最大化する。専門家のアドバイスも活用。
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一貫性(継続): 小さな努力の積み重ねが大きな結果を生む。現実的な計画と楽しむ工夫を。
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適切なバリエーション: マンネリを防ぎ、新たな成長を促す。数ヶ月ごとの変化を意識。
これらの原則は、決して目新しいものではなく、むしろトレーニングの「王道」とも言えるものです。しかし、情報が錯綜する現代において、この基本に立ち返り、忠実に実践することこそが、遠回りのように見えて実は最も確実な成功への道なのです。
Dr.マイク氏は動画の最後に、彼が開発に関わった筋肥大アプリや食事管理アプリを紹介していますが、その根底にあるのは、今回語られたような科学的根拠に基づいた普遍的な原則です。
40代からの体作りは、若い頃とは異なる配慮が必要ですが、正しい知識とアプローチがあれば、必ず結果はついてきます。今日からこの5つの法則を意識して、あなたのトレーニングライフをより豊かで実りあるものにしていきましょう。
本気で体を変えたい40代のあなたへ
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情報に振り回されるのはもう終わりにしませんか?
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